今日は「株式業務」の第6回です。自己資本利益(ROE)を紹介します。
試験のキーワードになりそうな用語を赤色で示します。その他の色は、理解を助けるためにつけます。
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この単元のYouTube動画を作りました。ご覧ください。(若干の生活音や息継ぎ音が入ることがあります。音量を調節してみてください。)
(よろしければ、こちらからチャンネル登録お願いします)
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上の動画のポイントをまとめます。
1 自己資本
自己資本とは、純資産から非支配株主持分を除いたものです。
自己資本=純資産ー非支配株主持分
子会社の株 → 親会社
→ それ以外の投資家
それ以外の投資家に帰属する財産は親会社に帰属しません。ですから、私たちが親会社を評価するとき、それを除きます。
「純資産の部」の厳密な構成については、会計基準に関する次の資料を参照してください。
https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/bs_3.pdf
2 自己資本利益率
自己資本利益率(ROE:Return on Equity)とは、自己資本に対する親会社に帰属する純利益の比率です。3 ROEとPER、PBR
ROEを算出するとき、分子の値は損益計算書から、分母の値は貸借対照表から取ります。それに対して、PERは分母の値を損益計算書から、PBRは分子の値を貸借対照表から取ります。勘が鋭い人は「PERとPBRを合成するとROEになるのでは?」と感じるかもしれません。この点について説明します。(説明では純資産=自己資本、すなわち子会社がない会社を想定します。)
PBRをPERで割ると
分子は1株当たり当期純利益、分母は1株当たり純資産(自己資本)ですから
ROE=PBR÷PER
となります。PERとPBRの情報を1つに集約したものがROEだとみることができます。
動画の終わりに、ZOZO TOWNを運営しているZOZOを取り上げました。業績予想については次のリンク先をご覧ください。
https://kabuyoho.ifis.co.jp/index.php?action=tp1&sa=report&bcode=3092
ZOZOは優れたビジネスモデルを持ちますが、今期の予想純利益は178億円と前期を下回っています。4月末に公表される決算がどうなるか、注目です。
動画では計算問題を紹介しています。本番の対策として、パソコンの電卓を使って解いてみてください。
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このブログでは、各科目の幹となる用語や計算問題を紹介します。細かい用語や最新の法令・規則については、テキストや問題集で確認をお願いします。