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売上高総利益率(財務諸表と企業分析:その1)


今日は「財務諸表と企業分析」の第1回です。売上高総利益率を紹介します。 

試験のキーワードになりそうな用語を赤色で示します。その他の色は、理解を助けるためにつけます。

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この単元のYouTube動画を作りました。ご覧ください。(若干の生活音や息継ぎ音が入ることがあります。音量を調節してみてください。)

(よろしければ、こちらからチャンネル登録お願いします)

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上の動画のポイントをまとめます。


1 売上総利益

売上総利益とは、売上から売上原価を除いたものです。

売上総利益=売上ー売上原価

売上原価とは、仕入代金、製造の手間ひま、水道光熱費など、売上によって増減する費用です。テイクアウトのくら寿司を運営しているくら・コーポレーションの売上原価明細書をみると(有価証券報告書、2018年10月期の売上原価証明書を参照)

売上    1219億円
材料費   517億円
労務費     20億円
経費      30億円
http://www.kura-corpo.co.jp/company/ir/

とあります。材料費はお米🌾、海苔🍙、鮮魚🐟などの仕入代金です。労務費は従業員👩‍🍳の給与です。経費は水道光熱費🚰、運賃🚛、消耗品費、減価償却費、賃貸料です。

売上からこれらを除いたものが売上総利益です。


2 売上高総利益率

売上高総利益率とは、売上に対する売上総利益の比率です。


売上と売上総利益は、損益計算書から値を取ります。


3 原価率を用いた表現

売上総利益は、売上と売上原価の差です。

売上総利益=売上ー売上原価


これを先ほどの式の分子に代入すると



となります。売上原価/売上 を売上原価率と定義すると

売上高総利益率=1ー売上原価率

売上高総利益率を高めるためには、売上原価率を下げる必要があります。製造の現場で、「原価率を抑えろ」と号令がかかるのは売上高総利益率を高めるためです。

くら寿司を例にすると、食品ロスを減らすこと、従業員の配置を適切にすること、水道・電気・ガスの無駄遣いをなくすこと、物流を効率化することなどによって原価率を抑えることができます。

ブランド価値を高めて、原価により多くのマージンを乗せることでも売上高総利益率を高められます。季節限定商品を出したり、有名板前監修のセットを出したりすることはマージンを高める企業努力です。

動画のおわりに紹介した100円ショップセリアの記事と、業種別売上高総利益率(経済産業省)については、次のリンク先資料を参照してください。
http://shogyokai.jp/articles/-/780
http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/syokozi/result-2/h2c5kaaj.html

動画では計算問題を紹介しています。本番の対策として、パソコンの電卓を使って解いてみてください。

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このブログでは、各科目の幹となる用語や計算問題を紹介します。細かい用語や最新の法令・規則については、テキストや問題集で確認をお願いします。